少年の成長をここまで見事に描ききったアニメはない。
この作品は某ロボットアニメとよく比較されるが、こちらの方が観念的でなく
きちんと物語のなかでキャラクターの成長を描くことに成功している
独りよがりの問答ではなく、人間関係のなかでたくましくなっていく主人公の姿がまぶしい。
特に25話での彼の決断は何度見ても泣きそうになってしまう。
いつの時代も奇麗事を貫き通すには覚悟が必要なのだ。
学生だった当時、リアルタイムで見ていたが
今見返しても、新しい発見がある。
あぁ、あのキャラクターのセリフは、あんなことを象徴していたんだ、と。
細かい点にまで作り手の意図や愛情が感じられる
面白いアニメは数あれど、生き方にまで影響を受けたアニメは
これが多分最初で最後。
少年の成長、というテーマに興味がないなら、ただの地味なSFになりかねないが
そうでない普通の人なら、必見!
これは是非若いうちに見ておいてください!!
サンライズが悪くなった象徴
21世紀になってからサンライズはイマイチパッとしないけれど、それは原点にこの作品があったからではないかとも思える。
SF版「蝿の王」とか「バイファムエヴァ」と揶揄された作品だけど、本作に登場するキャラクター達にはどいつもこいつも好感など持ち得なかったし、主義主張をまかり通そうとする態度ばかりがハナに付き、「ガンダムW」の五飛風に言うなら「弱いクセにいばるな!!」という事になりそう。
とにかく利害のぶつかり合いと派閥争いばかりで、協調というものとは無縁のお話しで、同じ対立や諍いがあった「イデオン」と比べても本作のキャラには不快感は感じても、応援してやろうという気持ちは起きなかったし、大人に反発するガキ共がその大人達と同じ事をやっているので、本作のキャラには世にも浅ましいイメージが付きまとってしまいます。
これで「イデオン」は最終的に皆の心がまとまっても、全滅という道を辿ったのに対し、本作はハッピーエンド、「なに、それ?」という終わり方にゲドフェルト・フェノメーンよか遙かに強烈なイデの発動でも与えたろうか?としか思えませんでした。
本作のキャラデザインの平井久司のキャラには後々マイナスイメージが付くのだし、ご都合主義とハッピーエンドだけというのはサンライズらしからぬ制作方法だし、21世紀になって場違いな作品ばかりを創るサンライズを悪い意味で表すような作品になったと個人的には思います。
消化不良
作品全体としてはとても面白かったし、いまでもたまに通して見返すことがある。 けど、26話は正直微妙。ネタバレはしないが、あれだけ拗れた人間関係が簡単に修復されてしまうのは いかがなものかと。。けど、やっぱりいい作品だと思う。気分的には☆5個。
感動
極限の状態に陥った子供達の感動のラストです。 心も体もボロボロでみながみな疲れ果てて、 助けを暖かさを求めても自分のことで精一杯で・・・・。 もがけばぼがくほど苦しくて少しの希望が どんどん足元からくずれていきます。 そんな中でも子供達は理屈じゃない大切な モノをなにか感じ取りました。 ラストはあまりに唐突すぎましたが、 あの深いテーマをまとめるのはきっと この終わり方が一番よかったのかと私は思います。 数人のキャラの過去をもっと詳しく やってほしかったですが最後まで丁寧な心理描写で ひとつひとつの言葉や行動に涙しました。 きっとこの大勢のキャラの中で自分と 重なるキャラを見つけると思います。
この終わり方じゃなかったら。
テレビ放送時、10代の少年達の暗い問題が多かった。暴力、イジメ、そんなものが横行していた。この作品には、その年代の少年達が登場し、極限状態に陥ってゆく。そして、前述の問題が次々と発生していく。それは、現在の10代〜20代の人々、私もそうでしたが、自分やそれをとりまく環境とシンクロしていました。のめりこんでいました。 そんな状況下で、もし、この終わり方じゃなかったら、私はこの世代の希望を持ち得なかったかもしれません。この終わり方に不満との声を聞いたりもしますが、それはこの作品を上から見下ろしていたのではないでしょうか。当時の大人達のように...。 これは見た人に様々な印象を与える作品だと思います。結末がすべてというわけではありませんので、この巻だけでなく他の巻も通して観て欲しいです。さらには、一度だけでなく、何度も観た方が様々な視点を持てると思うので、オススメです。
バンダイビジュアル
無限のリヴァイアス Vol.8 [DVD] 無限のリヴァイアス Vol.7 [DVD] 無限のリヴァイアス Vol.6 [DVD] 無限のリヴァイアス Vol.5 [DVD] 無限のリヴァイアス Vol.4 [DVD]
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