意識は科学で解き明かせるか―脳・意志・心に挑む物理学 (ブルーバックス)
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商品カテゴリ: | 物理学,化学,数学,地学,科学,学習,知識
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セールスランク: | 178507 位
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やはり、ロマンには慎重であった方が……
私は、元々徹底した文系で、自然科学は全く苦手だ。かつては典型的な感情的唯心論者だったが、最近は、歳のせいか虚無主義のせいか、だんだん、どうでもよくなってきてしまった。
本書は、近年、脳科学研究者として大変な注目を集める茂木と、やはり自然科学出身でありながら、宗教その他への強い関心で知られる天外との対談。テーマは、脳‐意識‐心という系を、最新の科学的知見などを基に考えること。所謂心脳問題などについての本といっていい。茂木が広く知られる前に出たため、意外と本書は未読の人も多いようだ。
前述通りの自然科学音痴なので、本書の適切な要約はできない。わかる範囲内でいえば、まず、量子力学の登場と共に、古典的科学観の揺らぎ、所謂観測問題などが生じてきたこと。実在主義と、プラグマティックな実証主義との対立。脳における、局在論と非局在論との対立。当然、心脳問題。クオリアの問題。脳は、単なる諸ニューロンの働きであるのか。あるいは、それ以外のなにかが存するのか。そして、これも当然ながら、天外による非/脱近代科学的主張。これでも、あまり要約になっていない。
本書について、それほど意見はいえない。ただ、まず、科学的なことに関しては、やはり研究の進展に任せるしかあるまい。実在主義と実証主義、古典的科学観とペンローズとの対立なども、他分野の人間が、安易にアナロジカルに語らない方がよかろう。まして天外のように、集合的無意識をもち出すのはどうか。無論、量子力学や脳科学の更なる進展により、現在の科学の前提が崩れる可能性はあろう。だが、私は反ロマン主義者ではないが、その可能性に一方的ロマンを見いだすことにはあまり関心がない。私個人としては、そもそも否定性や虚無の問題の方が大きい。また、「意識」と「心」のニュアンスは異なるのではないか。
意識への挑戦
おそらく、意識が脳の産物という前提に立って議論を進めていかねば現代科学の方法論は適応できないことが問題となって十分な理論の関連が困難になっているのが読み取れます。著者は現代科学の手法の限界と現実のはざまで葛藤しています。しかし、脳と意識の関係が逆であるとすれば、意識の解明は逆に脳の解明に不可欠の要素であり、その論理が著者のオブザーバーエフェクトの説明の中に見受けられます。変わりつつある現代科学の限界と新しい視点の確立との葛藤がどの辺にあるのか興味があったら読んでみてもいいのではないでしょうか。しかし、科学の最高峰ははこの本の論点をすでに超えているので、意識の解明に興味があるひとは、むしろ脳の解明よりもエネルギーの解明の研究に目を向けることをすすめます。物質とエネルギーの関係の理解が、意識とエネルギーの関係を理解するヒントになるかと思います。そういった書物があったら、読んでみるといいでしょう。
講談社
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