もし，EXCELが初めての人でも，本書の最後に付録として基本操作やマクロについての簡単な解説がありますので安心してください。
待ってました！運動力学の Excel 参考書

私は機械の運動特性を Excel でデータ処理する業務にかかわっているものです。Excel を使う理由は、色々なデータ処理方法を試す際にも、特別なプログラム知識を必要としないからです。その結果、より多くの技術者の工夫を共有し、改善することができます。ところが、若い技術者向けの良い参考書がなくて、困っていたところでした。この本のタイトルにひかれ早速入手し、むさぼるように読んだところ、本書はまさにそのニーズにこたえた内容でした。とりわけ、185 ページからの「回転運動」に関する記述はありがたいです。というのも、最近の若い技術者たちにはなぜか、「回転運動なんか習っていません」とおっしゃる人が増えているからです。「やれやれ」と、なかばあきらめ状態だったところなのですが、本書を武器に再教育に挑戦したいと考えているところです。著者のかたに良い本のお礼を申し上げます。
一粒で２度おいしい初等物理学の本

似たような本は他にもありますが、この本の良さは説明がわかりやすく、これから物理学を始めるという人にとって、理解への障害が少ないということでしょう。「力学を"疑似実験"する」の帯どおり、物理学への興味を掘り起こし、初心者を挫折から救う一冊だと思います。また、物理学の本である一方、Excelの入門書としてもよく配慮されています。物理学を専攻する人にとってExcelは簡単なソフトですが、それだけにきちんと勉強せずに使っていて、基本的な使い方を案外知らないものです。『そうだったのか』というような操作法もあります。